“6歳の男児と7歳の女児は、新年に何か特別なことをしようと暖かいアフリカに行き結婚することを計画。証人として女児の妹(5)も連れ、1日早朝に路面電車で中央駅に行き、空港に向かう電車に乗り込もうとしているところを警察に止められた。
警察のスポークスマンによると、子どもたちは食品や水着、サングラス、エアマットなどを詰めた3つのスーツケースを持っていた。警察官は子どもらに、現金やチケットなしではアフリカに行くのは難しいことを説明、代わりに警察署の見学ツアーをさせた後、親元に帰したという。”

熱意、

誠実、

意志、

好奇心、

直感、

理想。

pedalfar:

some haters try to get us down by ~Theoell on deviantART
“カミソリだと痛いし,
川に入るとビショ濡れになるし、
青酸カリだと発疹が出ちゃうし、
麻薬だと痙攣するだろ。
ピストルは法律で禁止されてるし、
ヒモだとゆるんじゃうし、
ガスだとひどいにおいがするし、
生きてるほうがましなんじゃないの。
—-ドロシー・パーカー(米詩人・小説家)”

 カフカのエピソードでひとつすごくいいのがあるんです。ベルリン時代の出来事なんですが、カフカが恋人と一緒に散歩していると、公園で小さな女の子が泣いてる。どうしたのかと訊くと人形が無くなっちゃったという。それでカフカはその子のために人形からの手紙を書いてやるわけです。本物の手紙のふりをして。「私はいつも同じ家族の中で暮らしていると退屈なので、旅行に出ました。でもあなたのことは好きだから、手紙は毎日書きます」みたいなことを。それで実際に彼は、その子のために一生懸命毎日偽の手紙を書くんです。「今日はこんなことをして、こんな人と知り合って、こうなって」と三週間くらいずぅーっと書いていって、子どもはそれによってだんだん癒されていく。最後に、人形はとある青年と知り合って、結婚しちゃいます。「だからもうあなたにお会いすることはできませんが、あなたのことは一生忘れません」っていうのが最後の手紙になっている。それで女の子もすとんと納得するわけです。

 そんなまめなことって、普通の人にはできないですよね。ぜんぜん見ず知らずの女の子なわけだから。なぜカフカにそんな面倒なことができるかというと、夢の、架空の他界の細密さに対する異常なこだわりが彼の中にあるんですね。だからその具象性を細密に描写することを毎日毎日やっていても飽きない。面倒じゃないんですね。女の子も人形を失った悲しみは、「人形からのお手紙」を受け取り続けることによって消えちゃうんです。彼女は人形が無くなったという無秩序から、人形が無いという新しい秩序へと移されるわけです。それは本当に素晴らしい話だと思うんだけど、でも僕も、そういうのはいくぶんはできそうな気がする(笑)。

村上春樹 『夢を見るために毎朝僕は目覚めるのです』 (via aspirinsnow)

踏みにじられた森の歌声とともに
死者の口から洩れるぼくの声を
聴いてくれ
傷ついた手でギターにつづるぼくの呼びかけを
聴いてくれ
ぼくはきみたちの鏡
殺し屋の顔はかっこいい
ぼくの顔は無類のみにくさ
口にだすのははしたない真実のみにくさ


詩人が心の琴線をふるさすとき
とどろきわたる詩人の叫びは、「盗人を摑えろ!」
詩人の言語の最高の技法を駆使して
ぼくが書きつらねる言葉は数また数
ああ、ぼくのアルジェリアの無数の同胞が殺害された!


磨き上げた韻が
精巧な詩行の列を作るとき、
ぼくの叫びは、「盗人を摑えろ!」
ぼくは愛を知っている
ぼくは知っている、愛の電話を、愛の鳩を。


ぼくらが詩を書くとき
ぼくらが歴史に華やかな衣裳を着せるとき
愛の言葉をつぶやくとき
ぼくが鏡をのぞくとき
ぼくらの叫びは、「盗人を摑えろ!」


わが家はどこだ、わが心はどこだ?
わが愛の城は
アルジェリアの山あいの
シシニイ山荘だ


無数の果たされぬ夢こそぼくの真実だ
甘い思いは子供の夢にすぎないという
     ぼくは数えた
     生者たちの数を
     死者たちの数を
     生き残る者たちの数を
ああ、忘却するには
     千年の歳月が必要だ
ぼくの音楽が生まれたのは
アルジェリアの大地で
     いたるところで
     眠る人たちの眠りを
かきみだすためだ
 

聴いてくれ、ぼくはきみを呼ぶ


覚えておいてくれ
ぼくが流刑地で死体になるとき
ぼくの目がきみの目に出会うことなくきみを見るとき
もしもぼくがぼくの手紙の封をきる前に新聞をめくるならば
もしもぼくがバラの美しさを知り得なければ
もしもぼくがかれらの耳に響く歌を遠くで繰り返すならば
もしもきみの心がぼくに歌いかけるとき、ぼくがここにいないならば
聴いてくれ、ぼくはきみを呼ぶ


そして、覚えておいてくれ
ぼくはかれらと同じ死者なのだ

マーリク・ハッダード 「聴いてくれ、ぼくはきみを呼ぶ」

中本清子・中本信幸訳 『現代アラブ文学選』

やんだはずの雨がもう二度と君を濡らさないように
何か僕にできることはないか

今はどこか遠い雲が君の上に来る前に
何か僕にできることはないか

お天気を操る呪文は知らない だけど君の傘になれたらいいのにな

呼んでくれ 呼んでくれ 呼んでくれ 呼んでくれ
半人前でよかったら

雪が降った寒い夜に 君が凍えないように
なにか僕にできる事はないか

お天気をあやつる呪文は知らない
だけど君の傘になれたらいいのにな

呼んでくれ 呼んでくれ 呼んでくれ 呼んでくれ
半人前でよかったら

やんだはずの雨がもう二度と君を濡らさないように
何か僕にできることはないか

何か僕にできることはないか

ヒューストンズ「呼んでくれ」
“機関銃よりも悲しげに、繋留気球よりも憂鬱に、炸裂弾よりも残忍に、毒瓦斯よりも沈痛に、曳火弾よりも蒼白く、大砲よりもロマンチツクに、煙幕よりも寂しげに、銃火の白く閃めくような詩が書きたい!”

萩原朔太郎「戦場での幻想」

@Sakutaro_poem